人気ブログランキング | 話題のタグを見る

えっ、ポーランドでも・・・?!

先日(5月23日)の記事で、映画「ダ・ヴィンチコード」はポーランドでは何の問題にもなっていないと書きましたが、今日、それをくつがえす記事を読みました。

それが、こちら。 ↓
"Kod da Vinci" zakazany w niektórych miastach (いくつかの町で「ダ・ヴィンチコード」上映禁止) ポーランドインターネットサイトOnet.plより

この記事を要約しますと、ポーランド東のŚwidnik(シフィドゥニク)という町で上映が禁止になったそうです。その町の町長が上映禁止を命じたとか。理由は、様々な映画の批評を読んで、上映するに値しないと判断したからだと言いますが、それは表向きの理由ではないかと記事は書いています。この映画(本)では宗教団体Opus Dei(オプス・デイ)のことが悪く書かれていますが、この町長がOpus Deiと深い関わりがあり、気分を害されたというのが本当の理由ではないかということです。

この町の映画館側は、「我々の町の分まで映画のフィルムが足りなかった」と言っているようですが、マスコミの間では、やはり町長とOpus Deiの関係が理由ではないかとささやかれているということです。

この町を発端として、他にもいくつかの町で上映禁止が決まったそうで、ちょっとした問題になりそうです。

この記事の下の方にあるコメントでも、反対意見ばかり見られます。
「こんなことが起きるなんて、私がポーランド人であることが恥ずかしい!」なんて意見もあって、ポーランド人の多くはやはりこの映画をフィクション(エンターテイメント)としてしかとらえていないことが伺われます。

この記事の最後の文を紹介します。
--------------------------
"To cenzura. Tego zabrania konstytucja. Władza publiczna nie powinna kierować się własnymi przekonaniami ideologicznymi ani politycznymi" - sprawę komentuje na łamach "Metra" konstytucjonalista z Uniwersytetu Łódzkiego dr Anna Młynarska- Sobaczewska.

「これは検閲です。このようなことは憲法では禁じられています。公的権力は、自分のイデオロギーや政治的な信念に従って行動すべきではないのですから」と、憲法研究者であるウッチ(Łódź)大学のAnna Młynarska- Sobaczewska(アンナ・ムウィナルスカ・ソバチェフスカ)博士は『Metro(メトロ新聞)』の中でコメントしている。
---------------------------

ポーランドでは小さな町(村)であればそれだけ町長(村長)の権力がかなり強くなると言います。また、そのような小さな町だと教会も一つしかないことが多く、神父さんと町長さん(政治家)の関係もより密接になることが起きる場合があるそうです。

何にしても、エンターテイメントの世界に政治問題や宗教問題が絡んでしまうのは悲しいことだと思いました。
映画や本は、それぞれの人が自分の目で確かめて良し悪しを判断する権利があるのですから。


えっ、ポーランドでも・・・?!_e0039206_2445270.gif ← 人気ブログランキングに参加しています。クリックして頂けると嬉しいです。
Commented by なか at 2006-06-06 20:24 x
はじめましてこんばんわ。
以前からお邪魔させていただいてました。
もちろん以前のダヴィンチコードの記事も読みました。
「ポーランド人はエンターテイメントに理解がある」なんて
思っていたのですが、上映禁止になったところが出てきたんですね。
私も poziomkaさんが言うように個人の目で確かめてもらいたいと思います。
ポーランド人の多くはエンタメとして理解できているのに残念です。
市長もご立腹のようですが、個人として見なければいいのに、
市民にも同じく禁止にするなんてのは間違ってると思うんですけどね。

ではでは、失礼します。
Commented by hibaco at 2006-06-07 02:07 x
敬虔なキリスト教国家であるだけに、教会の権力も強大であるポーランド。ローマ法王来ポの際もTVで映し出される人波を見て、教会の力の強さを再認識しました。夫の実家の近くにある古びた教会も工事に工事を重ね、どんどん立派になるのを見て、夫は違和感を覚えています。教会は本来教徒のためにあるはずなのに、人々が集まるほど上が力を増し、まるで会社化してるかのように私には思えます。全てがそうだとは思いませんが、小規模な所ほどそういう傾向があるように思えます。
W杯まであと少しですね!アメリカでは昼間放送のため、夫が悔しがってます。しっかり録画しますが。NYはサッカー熱が今ひとつなので、W杯知らない人もいるのでは、って感じで特に盛り上がりもないですね~
遠いアメリカの片隅で、共に熱く母国を応援する私達夫婦です。アメリカも3番目に応援しますけどね^^
Commented by poziomka at 2006-06-09 23:23
なかさん、
いつも私のブログを読んでくださっているそうで、ありがとうございます。

やはり、上映禁止というのは悲しいですよね。
そのインターネット記事のところにアンケートがあったのですが、この上映禁止は正しい決定か、とあって、90%近くの人が「間違っている」と回答していました。
人間と言うのは不思議なもので、禁止されるとかえって見たくなるものだと思うので、ポーランドの他の町の映画館では結構長く上映されるのではないかなと思っています。
Commented by poziomka at 2006-06-09 23:27
hibacoさん、
教会のミサでは、ミサの途中に修道士さんがかごを持って、お賽銭(というのでしょうか?)を集めて回ります。その時に入れないと言うのは気が引けるので、必ず皆、いくらか入れています。小銭でいいのですが、中にはお札を入れている人もいるので、それだけでも教会には結構お金が入るのではないかなと思います。

アメリカではあまりサッカー熱がないのですね~。やっぱり野球の方が人気があるのでしょうか?アメリカも出場するのに寂しいですね。私は生で見られるので嬉しいです。
一緒に頑張って日本とポーランドを応援しましょうね~。
by poziomka | 2006-06-06 17:38 | テレビ・映画 | Comments(4)